関根大輝のオウンゴールを、味方は「不運」と呼んだ理由

2026.09.20 関根大輝
Weiner Sekine Zec Madsen Parduzi Meffert Kapralik Balzi Davidsen de Regt Harres
対オスナブリュック戦、キールの先発(4-5-1) 4-5-1 出典: クラブ公式の試合レポート。先発の並び順に基づく

ホルシュタイン・キール(2部)が国際Aマッチウィーク前最後のホームゲームでVfLオスナブリュックと1-1で引き分けた(9月19日)。前半のうちに主導権を握りながら、後半終盤の72分に追いつかれた同点弾は、関根大輝が相手のクロスを自陣ゴールへ押し込んだオウンゴールだった。クラブ公式の試合レポートが、この場面を本人の名前入りで描写している。

現地はこう書いた

キールは45+2分、フィル・ハレスのPKで先制。後半に入っても優勢な展開を続けたが、75分手前の72分に追いつかれた。クラブ公式の試合レポートはこう書いている。

…war er in der nächsten Situation völlig chancenlos, als Hiroki Sekine eine Hereingabe von Jonathan Gomez ins eigene Netz abfälschte (72.).

(次の場面ではまったくなす術がなかった。ヨナタン・ゴメスのクロスを関根大輝が自陣ゴールへ跳ね返してしまったのだ。)

出典: Holstein und Osnabrück teilen die Punkte(ホルシュタイン・キール公式・2026年9月19日)

関根はこの3分後にDavid Zecが2枚目のイエローで退場した後も含め、89分に交代するまでピッチに立ち続けた。試合後の「Stimmen」でチームメートのフィル・ハレスはこう振り返っている。

Das Ergebnis ist sehr enttäuschend, weil wir über weite Strecken ein sehr gutes Spiel gemacht haben. Wir hätten nach der Führung nachlegen und das Spiel zumachen können, stattdessen haben wir ein äußerst unglückliches Gegentor kassiert.

(結果はとても残念だ。長い時間、我々はいい試合をしていたのだから。リードした後に上乗せして試合を決めることもできたはずなのに、代わりに極めて不運な形で失点してしまった。)

出典: 同記事

なお、キール公式は試合前日の展望記事で「我々のKSVはまだ、新シーズン初めてのリーグ勝利を待っている」と書いていた。この試合でも勝利は生まれず、未勝利は続いている。

出典: Aufsteiger VfL Osnabrück gastiert im Holstein-Stadion(ホルシュタイン・キール公式・2026年9月18日)

それがどういう意味か

オウンゴールという結果だけを見れば、関根の名前は「ミスをした選手」として記録される。だが試合後にチームメートの口から出た言葉は「痛恨のミス」ではなく「unglückliches Gegentor(不運な失点)」だった。ハレスの談話は「長い時間いい試合をしていた」という文脈の中でこの場面に触れており、個人の技術的な過失としてではなく、押し込んでいた試合の流れの中で起きた巡り合わせの悪さとして扱っている。

もう一つ、この試合の中身が示しているのは関根への信頼の厚さである。同点に追いつかれた3分後には味方のズィーツが2枚目のイエローで退場し、キールは1人少ない状態で終盤を戦うことになった。数的不利という難しい時間帯でも、関根はベンチに下げられることなく89分までプレーを続けている。フランス2部レンスからの期限付き移籍でこの夏に加わり、ドイツという新しい環境でいきなり右サイドバックのレギュラーに定着した選手が、痛い場面のすぐ後でも代えられなかったという事実は、この1点だけでチーム内の評価が揺らいだわけではないことを示している。

キールにとって今季初勝利はまた次節以降に持ち越しとなった。関根自身のドイツでの日々も、この1敗ではなく、次にどんなプレーを見せるかで測られていくことになる。

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