佐野海舟、乱戦の逆転劇を生んだ2度目のアシスト
前半のうちに2-1と勝ち越していたマインツが、後半に追いつかれる(2-2)展開になったボルシアMG戦(9月19日、ブンデスリーガ第4節)。79分、その均衡を破ってマインツを再び勝ち越しに導いたクロスを送ったのは佐野海舟だった。試合は最終的に4-3のマインツ勝利で終わっている。マインツ公式のライブテキストが、決勝機となったこの場面を本人の名前入りで描写している。
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現地はこう書いた
試合は10分にノイハウスの先制点でボルシアMGが先に動いたが、マインツはティーツ(18分)とベッカー(45+2分)で前半のうちに逆転。後半に入るとMGがPKを1本外したのち、リトベリのゴールで追いつく(58分)展開になった。
3-2とマインツが再び勝ち越したのが79分の場面である。マインツ公式のライブテキストはこう書いている。
Amiri setzt sich über links stark durch und Sano in Szene: Die gefühlvolle Flanke des Japaners auf den zweiten Pfosten nickt ausgerechnet Joker Martel - im Sommer aus Köln gekommen - aus kurzer Distanz ein!
(アミリが左サイドで強引に持ち込み、佐野をプレーに関与させる。日本人選手の柔らかいクロスが逆サイドのポストへ、そこへ夏にケルンから加入したジョーカー、マルテルが至近距離からヘディングで押し込んだ!)
出典: Zwei Joker-Tore entscheiden Wahnsinns-Ritt in Gladbach(マインツ公式・2026年9月19日17:48)
その後、後半アディショナルタイムにマインツのダコスタが追加点(4-2)を挙げたが、MGがPKを得て95分に1点差(4-3)まで詰め寄り、試合はそのまま終了した。試合後の「Stimmen」記事では、DFニコ・ブンゲルトがこう振り返っている。
Unser Willen und die Mentalität waren heute Schlüssel, immer wieder ins Spiel zurück zu finden.
(我々の意志とメンタリティが、何度も試合に戻ってくるための今日の鍵だった。)
出典: Stimmen nach dem Sieg in Mönchengladbach(マインツ公式・2026年9月19日19:20)
なお、対戦したボルシアMGには板倉滉が先発し、84分に交代するまでピッチに立っていた。佐野のアシストが決まった79分の時点では、板倉もまだプレーしていた。
それがどういう意味か
マインツ公式は9月10日のインタビュー記事で、佐野を「Jリーグから加入した当初は自分の基準に達しない試合が4、5試合あった」選手として紹介し、いまは強化責任者が「まったくのワールドクラス」と評する選手へ成熟した、という筋書きを描いていた。そこで唯一の実績として示されていたのが、開幕2戦目のハンブルガーSV戦(0-5)でのアシストだった。
今回の一本は、その延長線上にある。ただし試合の中身は対照的である。ハンブルク戦は前半から一方的に得点を重ねた完勝で、佐野のアシストは大勢が決まる過程の1つだった。今回のグラードバッハ戦は、勝ち越してもすぐに追いつかれ、後半だけで両チーム合わせて5点が動いた乱戦だった。追いつかれた直後の均衡を、途中投入の選手への1本のクロスで再び動かしたのが佐野である。
ブンゲルトの「意志とメンタリティが鍵だった」という言葉は、チーム全体への総括であり、佐野個人への評価ではない。だが、追いつかれてもなお前を向いてクロスを供給し続けた79分のプレーは、その言葉が指す中身の一部として無理なく置き換えられる。守備的MFとして加入し、パスの精度で評価されてきた選手が、勝敗を分ける場面で2試合連続してアシストを記録している。これが単発なのか、今季を通じた傾向なのかは、次の得点関与が出たときに改めて確認できる。
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