松木玖生、2試合連続ゴールは「速さ」ではなく技だった

2026.11.02 松木玖生

SAINTS HIT FOUR | Southampton 4-1 QPR | Championship(Southampton FC 公式チャンネル)

Peretz Bree Stephens Schlotterbeck Manning Ward-Prowse Bragg Azaz Matsuki Scienza Dobbin
対QPR戦(10月31日、4-1勝利)、サウサンプトンの先発(4-2-3-1)。中央に入った松木玖生(*)が11分に先制点を決め、87分に交代した 4-2-3-1 出典: サウサンプトン公式の試合レポート(スタメン・交代の記載)による

10月31日、セント・メリーズでのQPR戦。サウサンプトンは4-1で快勝し、直近5試合で4勝目とした。先制点を決めたのは松木玖生で、5分に決定機を外した直後の11分、体を反転させてのシュートで取り返している。

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サウサンプトン公式、5分の大外しと11分の反転弾を両方描写

クラブ公式の試合レポートは、まず5分の場面をこう書いている。

Saints should have been in front inside five minutes. After Leo Scienza combined smartly with Finn Azaz down the left, the Brazilian’s cross was beyond Dobbin and found Matsuki completely unmarked 10 yards from goal. The Japanese has been in good goalscoring form of late, including his very early opener at West Ham, but this time the ball bounced up in front of him and he couldn’t keep his shot down, blazing high into the Northam Wall.

(サウサンプトンは5分以内に先制しているべきだった。レオ・シエンツァが左サイドでフィン・アザズと巧みに連携し、ブラジル人のクロスはドビンの頭上を越えて、ゴール10ヤード手前でまったくフリーの松木に渡った。この日本人選手は、ウェストハム戦での早い先制点を含め、最近好調を保っているが、今回はボールが目の前で弾んでしまい、シュートを低く抑えられずノーザム・ウォールの高いところへ外してしまった。)

ところがその6分後、松木は同じ右サイドの崩しから取り返している。

Instead Matsuki would make amends for his miss with a sharp turn and finish to fire the hosts in front in the 11th minute. Again Scienza was involved, this time trading passes with Dobbin before his deflected shot fell kindly for Matsuki. Still with plenty to do, the midfielder did it superbly, controlling the ball with his back to goal with his left foot and swivelling to score with his right in the blink of an eye.

(代わりに松木は、鋭いターンからの一撃で11分にホームチームを前に出し、自らのミスを帳消しにした。ここでもシエンツァが絡み、ドビンとのパス交換のあと、その人に当たって軌道の変わったシュートが松木の足元へ都合よく転がった。まだやるべきことは多い体勢だったが、このミッドフィルダーは見事にやってのけた。ゴールに背を向けた状態で左足でボールを収め、一瞬で体を反転させて右足で決めた。)

出典: Report: Saints hit four to continue fine form(サウサンプトン公式・試合レポート、2026年10月31日)

試合はこのあと、55分にブラッグ、66分にシュロッターベックが加点。一度は68分にQPRのコネに返されたが、終了間際にベリントンが4点目を決め、最終的に4-1で終わっている。クラブ公式は松木のこの日の得点を「直近7試合で4得点目」と記録した。

「速さ」が続くと思われた直後に、技の一撃に戻った

前回のウェストハム戦の記事は、2試合連続で「こぼれ球に誰より早く反応する」という同じ性質の得点が続いたことを取り上げ、この『反応の速さ』が一時的な巡り合わせなのか、松木の持ち味として定着していくのかが次に見るべき点だ、という問いで終わっていた。

今回の答えは、定着ではなかった。11分の得点は、こぼれ球への反応ではなく、ゴールに背を向けた体勢から左足で収め、右足へ一瞬で持ち替えて決めるという、技術そのものを見せる得点である。9月12日のブリストル・シティ戦で見せた「利き足でない足での持ち替え」の系譜に近く、直近2試合の「反応の速さ」とは異なる種類のゴールだった。

しかも、この技の一撃が生まれたのは、5分に同じような形のチャンスを外した直後だったという点が興味深い。5分はフリーで迎えた決定機をシュートの精度で外し、11分は「まだやるべきことは多い」体勢から正確に決めている。易しい形を外し、難しい形を決める——この日のレポートが描いた松木は、単純な決定力の高さというより、難度の高い状況でこそ仕事をするタイプに見える。

ここまでの得点を振り返ると、ブリストル・シティ戦(技術)、ノリッジ戦(反応)、ウェストハム戦(反応)、そして今回のQPR戦(技術)と、技術型と反応型が交互に出ている形になる。次に得点が出るとき、どちらの型になるのか。あるいは、両方を併せ持つ選手として、型そのものが問いとして成立しなくなるのか。直近7試合で4得点というペースを考えれば、その答えはそう遠くない試合で出るはずだ。

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