鈴木唯人退場でも、後藤啓介の一撃がフライブルクを救った
10月11日のシャルケ04戦(ホーム)、フライブルクは65分に鈴木唯人が2枚目のイエローカードで退場し、1人少ない状況に陥った。それでも85分、68分に投入されていた後藤啓介がヘディングで決勝点を決め、2-1で勝ち切っている。
あわせて読みたい:後藤啓介、80分の男 クラブが約束した「時間」の使われ方
クラブ公式が伝えた退場と決勝点
試合は10分にアイゲンシュタインが先制したが、30分にシャルケのガンテンバインが同点に追いつく展開だった。65分、鈴木唯人が2枚目のイエローカードを受けた。
Suzuki hatte seine zweite Gelbe Karte im Spiel gesehen und wurde vom Feld gestellt.
(鈴木は2枚目のイエローカードを受け、ピッチから退かされた。)
同時にマタノヴィッチに代えてヘーラーが入り、フライブルクは数的不利のまま残り25分を戦うことになった。68分にはエンゲルハルトに代えて後藤啓介が投入されている。
決勝点は85分。途中出場のヴィンチェンツォ・グリフォがクロスを入れ、同じく途中出場の後藤がファーサイドで合わせた。
Wieder war es Grifo, dieses Mal mit einer perfekten Flanke. Am langen Pfosten lauerte der ebenfalls eingewechselte Keisuke Goto und traf mit dem Kopf zum 2:1.
(再びグリフォだった。今度は完璧なクロス。ファーポストで待っていた、同じく途中出場の後藤啓介がヘディングで2-1に決めた。)
出典: SC dreht Partie und gewinnt in Unterzahl(SCフライブルク公式・試合レポート、2026年10月11日)
試合後、ユリアン・シュスター監督は退場後のチームについてこう語っている。
Nach der Gelb-Roten Karte und dem Platzverweis war die Mannschaft für Yuito da. Die Jungs, die reinkamen, haben es geschafft, es aussehen zu lassen, als wären wir nicht in Unterzahl.
(2枚目のイエローによる退場のあと、チームはユイトのためにそこにいた。途中から入った選手たちは、まるで数的不利ではないかのように見せてくれた。)
退場が、いつもの交代パターンを上書きした
後藤がフライブルクで投入される試合には、これまで決まった形があった。前回まとめた3試合はいずれも80分前後、しかも2回は鈴木唯人と交代する形だった(開幕節は80分、第2節は81分でいずれも「Suzuki(○○分、Goto)」という同じ出場記録)。鈴木が代わって、後藤が入る。それが積み重なってきたパターンだった。
今回は違う。鈴木はベンチに下がったのではなく、2枚目のイエローで強制的にピッチを追われた。退場直後にマタノヴィッチに代えてヘーラーが入り、68分にはエンゲルハルトに代えて後藤が投入されている。
後藤が交代したのは鈴木ではなくエンゲルハルトだが、2人の日本人選手がこの試合で背負った役回りは対照的だった。
一人が数的不利を作り出し、もう一人がその不利を帳消しにする決勝点を決めた。投入時刻も68分と、これまでより10分以上早い。「時間を与える」という加入時の約束から生まれた起用設計ではなく、数的不利に対応するための緊急の交代だった。
それでも後藤が決めている、という点は変わらない。前回のモーターウェル戦はアディショナルタイム6分という試合終了間際の同点弾だったのに対し、今回は85分、試合の結果そのものを決める決勝点である。シュスター監督が「ユイトのためにそこにいた」とあえて鈴木の名前を出して語っているのも、退場した選手を責めるのではなく、チーム全体の反応として位置づけたい意図が読み取れる。
フライブルクはこれで公式戦を通じて崩れていない。1人少ない時間帯でも勝ち点3を積み上げたことで、チームの層の厚さが数字以上の形で示された試合になった。
広告