伊東純也、MOM受賞でも譲らなかった「チームのため」

2026.10.26 伊東純也

ベルギー1部第11節、10月25日のホーム・スタンダール・リエージュ戦でKRCヘンクは2-1で逆転勝利した。前半終了間際、伊東純也がコーナーキックのこぼれ球を至近距離で押し込んで先制点を記録。試合後にMan of the Matchに選ばれたが、本人が口にしたのは個人の栄誉ではなくチームの言葉だった。

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ヘンク公式が描いた先制点とMOM受賞のコメント

出典: KRC Genk knokt zich voorbij Standard(KRCヘンク公式、2026年10月25日)

クラブ公式は先制点をこう描写している。

Bij een hoekschop stond Junya Ito op de juiste plek om de bal van dichtbij binnen te tikken.

(訳:コーナーキックから、伊東純也が正しい位置に入り、至近距離でボールを押し込んだ)

伊東の得点から間もなく、スタンダールはGKエポロが抜け出したデュロシンミを倒して退場。10人になった相手に対し、ヘンクは後半も攻勢を続け、2度ポストに嫌われながらも追加点を奪えずにいた。すると試合の流れとは裏腹に、スタンダールの最初の枠内シュートがそのままゴールに吸い込まれ、クラブ公式いわく「何もないところから」(原文: Uit het niets)1-1に追いつかれてしまう。それでも途中出場のビブーが「機を見た一撃」(原文: opportunistisch in doel te werken)で勝ち越し。終盤はエンシンバが一人で抜け出す場面もあったが、GKブルフマンスの好守で凌ぎ、試合終了間際にはヘイマンスも退場しながら、ヘンクは2-1で逃げ切った。試合後、Man of the Matchに選ばれた伊東はこう語った。

“Ik ben blij dat ik de trofee voor Man of the Match krijg, maar het was vooral een teamprestatie en dat is wat telt.” “Deze overwinning is voor onze supporters.”

(訳:「Man of the Matchのトロフィーをもらえて嬉しいが、何よりチームの成果であり、それが大事なことだ」「この勝利はサポーターのためのものだ」)

トルプ監督も「正しいメンタリティを示してなお勝利をつかんだことを誇りに思う」(原文: Ik ben trots dat mijn team dan de juiste mentaliteit toonde en alsnog de overwinning behaalde)とコメントしている。なお、伊東が先発だったかはクラブ公式の記述からは分からない。

「チームのため」は謙遜ではなく試合内容そのものだった

伊東の「何よりチームの成果」という言葉は、額面通りの謙遜に聞こえる。だが試合の中身を見ると、これは誇張のない事実の描写でもある。相手が1人少ない状況で押し込み続けてなお追加点を奪えず、逆に「何もないところから」追いつかれたのがこの試合だった。勝ち越したのは伊東ではなく途中出場のビブー、守り切ったのも終盤のブルフマンスの好守あってのことで、伊東個人の得点が試合を決めたわけではない。数的優位を握りながらも最後まで綱渡りだった展開を思えば、「チームの成果」という言葉はそのまま試合内容の要約になっている。

1週間余り前のクロキー杯ビルトン戦で、伊東は数秒前のスルーパスでデュロシンミの得点を演出する「仕留め役を作る側」だった。今回のリーグ戦では一転、自らゴール前に飛び込んで押し込む「仕留める側」に回っている。復帰から1年あまりが経ったヘンクで、伊東は得点の起点にも終点にもなれる選手として使われている。

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