畑大雅「個人か、サポート不足か」52分からの3分に自問

2026.09.17 畑大雅
小久保 畑 ムスリウ ヤンセンス ヴァンウェセマール メルラン シサコ 荒木 セヴァウイ バジュダル 松澤
シント=トロイデンの先発(4-3-3) 4-3-3 出典: シント=トロイデン公式(日本語)の試合レポートの表記順。左右の配置は公式に明示が無いため、表記順に並べている

シント=トロイデンが日本時間9月13日未明(現地12日夜)、アウェイのベフェレン戦を0-2で落とした。52分から55分までのわずか3分間で2点を奪われた直後の失点について、畑大雅は試合後インタビューで「個人のせいなのか、周りのサポート不足なのか」という、自分でもまだ答えの出ていない問いを口にしている。

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現地はこう書いた

クラブ公式(日本語)の試合レポートは、後半の2失点をこう書いている。

49分、ボックス内に侵入されシサコのファールでPKを与えてしまう。そのままPKを決められて先制を許してしまう。55分、攻めきれない中敵陣深い位置からのカウンターを受け、最後は決められて追加点を許してしまう。

得点は「ロケサ(52分 PK)」「マルガリータ(55分)」。出典: ホーム戦に強いベフェレン相手に崩しきれず2試合ぶりの敗戦【リーグ戦 第6節 ベフェレン戦】(シント=トロイデン公式)。

同じ公式が配信した試合後インタビュー動画(字幕つき)で、畑はこの2失点をこう振り返っている。

Q. 2-0の敗戦となりましたが、試合を振り返ってどうですか。 自分たちのイージーなロストから失点だったので、しなくていいミスをしちゃったなという感じです。

Q. 3分間の中で立て続けに失点、原因はどういったところにありましたか。 言った通りイージーなロストからだったので、それがその時の選手個人のせいなのか、周りのサポート不足なのか、そういうところをしっかりもう一回見つめ直さないといけないですし、こういう戦い方をしていたら上位に行けないなというのは思いました。

出典: 敗戦も攻守で見せ場を作った畑大雅選手 試合後インタビュー(シント=トロイデンVV日本語公式YouTube・字幕より書き起こし)。

先発は、GKに小久保玲央ブライアン、最終ラインに畑大雅とヴァンウェセマールら、中盤に荒木遼太郎、前線に松澤海斗。畑はフル出場で、荒木は57分にムブクと、松澤は69分にディウフと交代した。

それがどういう意味か

畑の最初の答えだけを読むと、話は単純である。「イージーなロストからの失点」「しなくていいミス」。相手の出来ではなく、自分たちの管理ミスだったという、よくある反省の言葉に聞こえる。

だが2つ目の質問への答えで、彼はその単純な説明を自分で崩している。同じ「イージーなロスト」を繰り返した直後に、「それが選手個人のせいなのか、周りのサポート不足なのか」という、答えを出していない問いを付け加えている。これは自己弁護でも、チームメイトへの責任転嫁でもない。ロストした選手を責めるべきか、その周りをカバーできなかった構造を責めるべきか、彼自身まだ判断できていないという告白である。

この問いを、実際の2失点に当てはめてみる。PKの直接の原因は49分のシサコのファールで、畑自身が絡んだプレーではない。2点目も「攻めきれない中でのカウンター」であり、特定の選手のミスとしては書かれていない。つまり畑は、自分に矢が向いていない失点についてまで、「個人か、サポートか」を考え続けている。守備の一角を担う選手として、原因の所在を名指しできないことそのものを問題視していると読める。

比較の軸もある。畑自身は今回もフル出場で、直前の第5節(9月6日、ラ・ルヴィエール戦)でも90分プレーし、チームは4-0で快勝していた。同じ畑が同じポジションに立ちながら、守備の結果はわずか1週間で正反対になった。彼が「上位に行けない」と言うときの基準は、大勝したばかりの自分たちの姿である。

何がまだ分からないか

畑自身、「個人か、サポート不足か」の答えをこの時点では出していない。次に見るべきは、9月20日のウェステルロー戦(ホーム)で同じような3分間が起きたときに、チームがどちらの説明を選ぶかである。

PKを与えたシサコ本人や監督がこの3分間をどう総括したかは、今回読んだ試合レポートとインタビュー動画には出てこなかった。畑の「個人か、サポートか」という問いに、クラブの側から別の角度の答えが出るかどうかは、今後の記事で見ていきたい。