伊藤敦樹、「まだ出番なし」から8日後の初ゴール
ボルトン・ワンダラーズがアウェーでノリッジ・シティと4-3の乱打戦を演じた(9月20日、サッカー・ベット・チャンピオンシップ)。69分に投入された伊藤敦樹が、わずか3分後の72分に決勝点を決めた。クラブ公式はこれを「ワンダラーズでの初ゴール」と書いている。
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現地はこう書いた
クラブ公式の試合レポートは、決勝点をこう描写している。
Schumacher introduced Atsuki Ito and Samuel Iling-Junior with just over 20 minutes to go, in place of Rodrigues and Dong. The two substitutes made an instant impact, combining to create Wanderers fourth goal of the afternoon, which proved to be the match-winner, on 72 minutes. Bazunu’s long punt from a free-kick was met by Dalby, who knocked down for Iling-Junior to head towards Ito’s path, with the midfielder moving the ball onto his left-foot to fire low into Kovacevic’s bottom-right corner from the edge of the box.
(シューマッハー監督は残り20分を切ったところで、ロドリゲスとドンに代えて伊藤敦樹とサミュエル・イリング=ジュニアを投入した。この2人の交代選手はすぐに結果を出し、この日4点目、そして決勝点となるゴールを72分に作った。バズヌのフリーキックからの大きなパントキックをダルビーが競り、イリング=ジュニアへ落とすと、頭で伊藤の進路へ送る。伊藤は左足にボールを乗せ、ボックスの端から低く沈むシュートをコヴァチェヴィッチのゴール右下隅へ突き刺した。)
冒頭ではこの得点をこう位置づけている。
Substitute Atsuki Ito’s first goal in Wanderers colours proved decisive as Steven Schumacher’s side came out on top in a seven-goal thriller to earn a 4-3 victory at Norwich City.
(途中出場の伊藤敦樹によるワンダラーズでの初ゴールが決定打となり、シューマッハー監督のチームは7得点の乱打戦を制してノリッジ・シティに4-3で勝利した。)
出典: Match Report | Norwich City 3-4 Wanderers(ボルトン・ワンダラーズ公式・2026年9月20日)
試合は前半だけで4点が入る展開で、ノリッジが2度リードを奪うたびにボルトンが追いつき2-2で折り返した。後半開始3分でボルトンが今試合初めて勝ち越すが、ノリッジも1時間で追いつき3-3。その9分後に投入された伊藤とイリング=ジュニアが、さらに3分で試合を決めた。
答えは、投入から3分だった
9月12日、当サイトはクラブ公式のインタビューを基に、伊藤の記事を書いた。「中田英寿に続く日本人」「完全移籍で加入する初めての日本人選手」と位置づけられながら、公式戦の出場記録が9月8日時点でゼロだったという内容である。インタビューで伊藤自身は「チャンピオンシップで良いパフォーマンスができれば、代表に戻るチャンスがある」と語っていたが、その言葉を裏付ける実績はまだ無かった。
あれから8日、伊藤は結果でそれに答えた形になる。しかもクラブ公式の文章が「instant impact(すぐに結果を出した)」と書くとおり、投入からゴールまではわずか3分である。決勝点の場面も、ダルビーの競り合い、イリング=ジュニアのヘディングでの落とし、そして伊藤の左足でのフィニッシュと、3人の連係で生まれている。単独の一撃ではなく、投入された2人の交代選手がすぐにチームへ噛み合ったことを示す場面でもある。
伊藤は加入インタビューで自分の得意なポジションを「8番、ボックス・トゥ・ボックス」と説明していた。今回の得点は、ヘディングでの落としを受けてボックス端から流し込む形で、必ずしもその説明どおりの仕事ではない。ただ、投入直後に迷いなくゴール前へ入り込み、決定的な場面に絡んだこと自体は、9月12日時点では影も形も無かった実績である。
クラブ公式によれば、チームにとってもこの試合は2000年11月以来となるカロウ・ロードでの勝利で、代表ウィークを白星で締めくくる一戦になった。伊藤にとっても、加入から3週間越しの「初めての数字」が、それも決勝点という最も分かりやすい形で付いた試合になった。
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